治癒反応の軽減
身体がガンへの確固たる抵抗をはじめると、患者さんの身体には多かれ少なかれ治癒反応(つまり好転反応)が起きます。以前は、よくつらい症状が出たものでしたが、最近は術法のいちじるしい進化にともなって、通常はだるいとか眠いとか、熱があがるとかいったていどになっています。
従来は、いきなり患者さんのからだに全開のパワーをかけ、急速に全身的な治癒反応をおこしてガンに総攻撃をかけるような施術だったかと思います。
当院にいらっしゃる方はほとんどがステージ4で、余裕のないケースが多いため、そういう性急なやり方をするのもやむを得なかったとは思います。
しかしこれでは、ガンにたいしてほとんど無抵抗だった身体に突然ハードなたたかいを強いることになるわけですから、当然大変な熱が出て痛みもはげしくなることが多く、患者さんにはかなりの負担になったかと思います。特に末期の方にとっては、施術を受け続けるのがいやになるほどのものだったかもしれません。
その点現在の施術は以前にくらべ、ガンそのものにたいしてより強く鋭利にはたらくように進化しているため、患者さんの体質転換を待つまでもなく、初回の施術開始時点から、そこをピークとしていきなりガン塊の退縮をスタートさせるような治療となっています。
つまり、患者さんの弱ったからだにはたらきかけて叱咤激励し治癒反応を起こそうとするよりさきに、ガンに直接ダメージをあたえるものになっています。言い方を変えれば、治癒反応が起きた起きなかったといったことにはいっさい斟酌することなく、ただひたすらガン塊に対処することに集中するというわけです。
施術回数がふえて、こうこうこういった反応がありましたというようなご報告は日常的にいただいてますが、あまり極端なものでないかぎりそれほど重要視することもなくなりました。
現在では治癒反応とは、寛解に至る過程で体温の上昇などをともなって後追いで自然に起きるもの、副次的に発生するものというとらえ方をしております。それも人によりけりなので、起きても起きなくても気にはしてません。患者さんにもそのように申しております。
その結果、ナタをふるうようなむやみなパワーのかけ方をしなくなったためでしょうか、治癒反応はあまりはげしく出ることはなくなり、現状ここちよさげに眠る方が多くなっています。
それでも、意識して施術せずとも、体質の転換、向上は以前にも増して起きているようで、ああ、この人はもう免疫がもどったなというような手ごたえは、よりいっそう明確に得られるようになっています。
ガンの壊死
ガンを壊死させると、壊れたガンの出す物質が炎症を引き起こします。これはアポトーシス(自然死)の場合にそれによって出る穏やかな物質とは違って、アクの強いものであるため、どうしても炎症が起きます。その炎症を修復するため身体は熱をもったり、だるくなったりという反応が起きるわけです。(この際の熱というのは、日常の平熱の上昇とは別のものです)だるかったり、熱が出るのはいやだなと思われるかもしれませんが、この炎症 + 治癒反応 という過程を経ることによって身体のガン免疫が強化されるわけですから、ありがたいことだと思わなければなりません。
それについての詳述は現在の施術法 にありますので、あわせてお読みください。
治癒反応によって痛みが出る
ときには、骨転移が顕在化して、いままで痛くなかった骨にあらたな痛みがでることもあります。また、ぼんやりとした痛みだったのがはっきりしたつよい痛みにかわったりすることもあります。しかし、症状がひどくなったと心配なさる必要はありません。ほうっておいたら気がつかずに悪化しひろがっていたはずの骨転移ガンが、早期にみつけられたわけですから。治癒反応によって熱があがる
抗ガン剤をやっている方、とくに長くやっていて抗ガン剤漬けになっているようなひとはほとんどあがりませんが、そうでない場合は、だいたい施術を受けつづけていくと平熱はあがるのがふつうです。 従来法では2度くらいはあがるひとが多かったのですが、現在おこなっている最新の施術法では、せいぜい1度くらいです。それもはやいうちにピークを過ぎる(なおりはじめる)と36.5~37度くらいにおちつくようです。いずれにせよ熱が出たからといって、びっくりして病院にかけこむような愚はやめてください。
熱がでると、お医者さんは細菌やウィルスが入ったからだろうと、けんめいにバイ菌をみつけて抗生剤をぶちこみますから。
しかしこの場合、治癒反応による熱なので、これは意味のないものとなり熱はさがりませんから、当然いろんな種類の、あるいはもっと強い抗生剤を打ちこむことになってしまいます。ムダというより害になります。
ガン患者がそんなふうになおっていく姿を見たことのない、お医者という生き物には、それが治癒反応なのだと、いくら口をすっぱくして耳もとで叫ぼうと、聞こえません。
治癒反応によって熱がでたらでたで、基本的には放置してください。
(※もちろん、だからといって抗生剤が害になる不要な薬というわけでは、決してありません。ガンの治癒反応とは関係のない場合には、むしろたいへん有用なお薬です。からだに入ってしまった悪い菌などを除去するには、しばしば鮮烈なほどの効きめをあらわしますから)
最近は高熱がでる人はいませんが、治癒反応による場合は、たとえ39度くらいの熱が出ても風邪やインフルエンザの熱とはちがうので、患者さんは別に頭痛がするわけでもなく、身体がほてってる感だけで、案外つらくなく元気です。患者さんの免疫をはげましてそれによってのみガンを撃退しようとしていたころは、そのくらいの熱が出るひとがけっこういらっしゃいました。
現在の施術法ではほとんどおきていませんが、問題はこの高熱がずっとつづく場合です。
熱がつづく=からだがガンと激闘しているということは、多くのエネルギーを消耗します。解熱などより、栄養&水分の補給がもっとも大切な、最重要課題となります。
あまいものが必要です。ショ糖じゃなくて、ハチミツをたくさん摂ってください。テマヒマかけずにすぐエネルギーになります。
ついでに醗酵黒ニンニクでも高麗ニンジンでもたくさん食べて、アミノ酸類も摂るといいでしょう。
夜中に熱で大汗をかくようなら、それはいっそう好ましい様態です。どんどんシャツを着がえて、気もちよくぐっすり眠りましょう。
寛解寸前の最終段階での「治癒熱」
熱の出方については上記のようなふつうの出方ばかりでなく、たとえば肺ガンの方などで、突然施術中に肺だけがカーッと熱くなることがあります。肺ガンだけでなく、肝臓や腎臓、子宮、骨などでも、同様のことが起きることがあります。施術中にいきなりすごい汗をかくので、びっくりなさるようですが、私の手に呼応して、病のある臓器が健康な状態に復原しようと、みずからたたかっているしるしであり、これはガンの退縮が加速した、さらに好ましい反応です。
こういう、治癒の最終段階にいたって、施術中に対象の臓器にだけ突然出る高熱を、わたしはとくべつに 治癒熱 と呼んでいます。
ご注意 !
このように治癒反応の一環としてさまざまなかたちで自然に身体が発熱するのはたいへんのぞましいことですが、こうした文章を読んで、「身体を熱くしさえすればガンは治るんだ」などとカン違いしないでくださいね。トチくるったどこかのサイトの記事を読んで、カイロやアンカ、風呂などの中途半端な加熱器具で患部を熱する人が多いので、うんざりしております。
ガンをお持ちの方は温熱機器をつかって患部を熱するのは、絶対やめてくださいね。ガンを育て、爆発させることになり、いっきに現世から遠ざかってしまいます。
→ 温熱療法は危険
治癒反応とは
こういった治癒反応というものについて、なぜそんなことが起きるのか、それが起きないとガンを撃退できないのか・・、よくわからないといったメールをかなりいただきましたので、より詳細に説明させていただきますと、たとえば風邪をひいたときのことを考えてみてください。風邪をひくというのは、つまり風邪のウィルスが身体にはびこった状態です。
このウィルスをやっつけようと、体内のリンパ球や白血球がフル稼働でたたかいをいどみます。
つまりかんたんにいえば、身体のエネルギーのかなりの部分がその仕事(ウィルスとのたたかい)に向けられることになり、そのたたかいの戦場となった身体がいたんで炎症を起こすため熱が出るわけです。
また、通常なら消化器へ送られるはずの血液が、大仕事のほうにさかれ、じゅうぶんまわらなくなり、消化力が低下した結果、下痢、嘔吐といった症状が起きたりもします。
オシッコの色が濃くなるでしょうが、これも当然です。ウィルスとのたたかいでできた身体の疲労物質でしょう。
部分的に身体がしびれるというのも、患部にばかり血をとられ、じゅうぶんな血流が得られていないからでしょう。
同じことがガンとのたたかいでも起きるわけです。
このような治癒反応というものは、以前はだいたいズルズル続くものと思ってましたが、最近はピークはけっこう早くくるようになりました。
痛む場合は、しばらくのことですから、処方してもらった痛みどめを飲んで、しのいでいてください。
ちょっと痛みどめを飲めば感じずにすむ痛みを、むりしてがまんしても、精神力、体力を消耗するばかりでアホらしく、得にはなりません。
こうした治癒反応の時期を通り抜け、熱なども下がってくれば、もう大丈夫。
施術を受けるたびに翌日など、疲労感をおぼえ、眠く、あるいはだるくなっていたのが、あるときを境にそんなにだるくならなくなったら、それは寛解に向かってきたしるしです。あとは施術を受け続け、ときどき検査を受けていってください。ほどなく健康体にもどったご自分と再会できることでしょう。
このようにして治癒したあかつきには、再発の心配などはほとんどいらなくなっているでしょう。現在の施術法 に記したように、身体がガン免疫を獲得してしまったわけですから、日々健康な人にも発生するといわれる数十万ていどの通常のバラバラなガン細胞などは、モノの数ではなくなっているはずです。
なお寛解までの期間については、過去、あるていどのめやすを掲載しておりましたが、同じレベルの症状でも、人によってまったく違うので、意味がなく、取りやめました。
2、3ヶ月ですむ人もいれば、2年、3年とかかる人もいます。それはひとりひとりの本来的な体質や、持っているガンそのものの性質、あるいはデトックスの度合いなどにもよるかと思われます。
また、従来法においては、ガンの弱体化、死滅とともに、そのガンにつながっていた血管がちぎれ、けっこう体内で多出血するケースがありましたが、最近はあまりなくなりました。
ただし、最初から出血している方はお受けできません。
→ 施術を受けられない方の第4項にも書いてあります。
施術しても手ごたえがなく、治癒反応も起きない場合
ガンの人に施術すると、通常は手ごたえがあります。ガンに侵されて困っているとき身体はSOS信号を発しており、それが手につたわってくるので、わたしはそれを手ごたえと呼び、その部分にパワーをかけているわけです。
ところが、この手ごたえがまったくない方がときおりいらっしゃいます。
こういう場合、いったいどこにガンがあるのかまるきりわかりませんので、CTの画像写真などを横において、それを見ながら施術するということになります。
そういう方がもし病院でガンの診断を受けていない状態で来られたら、きっとわたしはこの人にガンはないと判断してしまうことでしょう。
こういうひとのからだでは、ガンに対処するための「対ガン免疫」ともいうべきものが作動してないのではないかと思われます。
「対ガン免疫」とはつまり、ガンを異物あるいは敵として認識し攻撃する免疫のことです。風邪を撃退する免疫はしっかりもっているのに、ガンは撃退できないといった方はこの「対ガン免疫」が作動してないということになります。
ガン細胞は自分の健常な細胞の一部が変異したものなので、通常の異物とちがって見わけにくいというのがあるのかもしれませんが、ガン自身が煙幕物質を出して免疫細胞の触覚のようなものにフタをしてしまい、ガンをガンと認識できなくさせている、つまりガンでないフリをしているといったこともあるそうですから、「対ガン免疫」の作動してない人は多いかもしれません。
しかし、こういったひとの身体でも、施術によってガンを壊死させていけば、それをワクチン的に活用することになり「対ガン免疫」は作動するようになるでしょう。
抗ガン剤併用の場合
ずっと抗ガン剤をやっている場合、あるいは少し前までやっていてまだ身体に残っている場合などは、手ごたえはあっても、治癒反応がまるきり起きないか、あるいは起きても非常に弱いものでしかなかったりします。こういうひとの身体にとってはガンとのたたかいはひとごとです。みずからが率先してたたかわなければならないのに、ガンと抗ガン剤のたたかいをいたずらに傍観しているようなもので、2年3年~ と抗ガン剤漬けになっている身体は、往々にしてそうなります。
こういう方の問題点は、身体もそうですが、気もちがすでに抗ガン剤漬けになっているようで、「抗ガン剤なしではすぐにガンにやられて生きていけなくなってしまう」 くらいの思いこみから脱けられずにいます。
→ 抗ガン剤の併用
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